再稼働を前に地震による原発事故を想定した訓練です。来年2月に2号機の再稼働を目指す東北電力女川原子力発電所で8日、地震による重大な事故を想定した原子炉の運転操作の訓練が行われました。

訓練:
「スクラム(=原子炉の自動停止)しましたね」「スクラム了解!」

訓練では、女川原発2号機の中央制御室の設備を再現した装置が使われました。

訓練:
「周知します!電源関係、融通はできません。あと外部電源の復旧も今のところ見込みなしです。周知以上」「了解」

訓練は、震度6弱の地震が発生し、送電線の事故で原発が停電。また原子炉内部を冷やす冷却水のポンプが停止したという想定です。

地震の影響で非常用の原子炉の冷却装置や電源が使えなくなります。このため運転員が、非常用のポンプ車や電源車の出動を要請し、設備を復旧させるまでの手順を確認しました。

東北電力女川原発 工藤耕志発電部長:
「実際にこれら(原発)を動かすのは人間になるので、対応する技術者の技術力の維持・向上を図るのは必要不可欠なものだと思っている」

また、今年4月に完成した津波による漂流物の衝突を防ぐ海抜29メートルの防潮堤の防護壁が報道陣に公開されました。

東北電力は、今年11月の完了を目指し女川原発の安全対策工事を進めていて、来年2月の2号機の再稼働を目指しています。