景観を保護し教育や観光資源としての活用を目指します。宮城県蔵王町は、町内全域の「ジオパーク」認定を目指していて、認定する委員会の調査員が8日、初めて現地を訪れました。

後藤舜キャスター:
「現地調査に訪れたのは、大学教授などで構成される日本ジオパーク委員会の調査員3人です。認定のための審査には、景観だけではなく地形や地層、歴史などについて紹介するガイドも重要な要素となっています」

8日は、町の養成講座を受けた6人のガイドが、溶岩や噴石でできた大地やそこで自生する高山植物を保護する取り組みなどについて委員に説明しました。

蔵王町では、蔵王火山を核とした地質をはじめ、蔵王が育んだ豊かな自然や歴史文化を活用していくことで持続可能な地域を目指す「蔵王ジオパーク構想」を2020年から推進していて、今年4月に、日本ジオパーク委員会に認定申請しました。

日本ジオパーク委員会 中田節也委員長:
「ジオパークとして将来的にやっていけるという素材はたくさんあると思った。全体としてどういう面白いストーリーを組み立てるかがこれからのポイント」

蔵王町 村上英人町長:
「まず町民、そして全国から蔵王に観光客がくるので、歴史、文化、生い立ちも含めてしっかり伝えていきたい」

県内では、すでに三陸と栗駒山麓の2つがジオパークに認定されています。現地調査は9日も行われ、認定の可否については9月28日に発表されます。