ロシアによるウクライナ侵攻が長期化する中、ロシアの少数民族が相次いで国外に脱出していることがわかりました。その理由は“激戦地に送られるのを避けるため”ロシアで何が起きているのでしょうか?
ロシアの戦死者 モスクワ出身より少数民族が約4倍多い

ウクライナのゼレンスキー大統領は6日、「1週間でロシア軍が65種類のミサイルと、178機のドローンを攻撃に使用した」と発表。その多くを撃墜に成功しているとしました。

また、ロシアが一方的に併合したウクライナ南部のクリミアとへルソン州を結ぶ橋が6日、ウクライナ軍の攻撃を受けて損傷したと、へルソン州の親ロシア派トップが明らかにしました。
長期化するロシアによるウクライナ侵攻。
各地で激しい戦闘が行われていますが、この「激戦地での戦闘」についてロシアではこう言われているといいます。

ロシアの少数民族 ブリヤート人 ボリスさん(47)
「前線での戦闘は人が殺されて肉になるので、“肉の突撃”といわれています」
「肉の突撃」。さらに…
ボリスさん
「ロシア政府は少数民族を大切に思っていないので、前線に投入しているのです」
ボリスさんは、ロシアでモンゴルと国境を接する少数民族のブリヤート共和国出身です。
ロシアには、モンゴル系、トルコ系など、180以上の民族がくらしていますが、人口の8割以上はロシア系です。

ただ、ロシアの独立系メディアによると、今回の侵攻での戦死者は、ブリヤート出身は856人、モスクワ出身は229人となっており、モスクワ出身の約4倍が戦死しているのです。
ボリスさん
「モスクワ在住のロシア人を戦争に行かせていないようなものだ。人種差別です」