準備が遅れている大阪・関西万博のパビリオン建設について、経済産業省は建設会社の代金未払いなどのリスクを減らすため「万博貿易保険」をきょうから導入すると発表しました。

2025年に開催される大阪・関西万博では、およそ50の国と地域が「タイプA」として自前でパビリオンを建設する予定ですが、建設資材の高騰や人手不足で会場整備の遅れが目立っています。こうした事態に対応するため、経済産業省は、国内の建設会社を対象に「万博貿易保険」をきょうから導入すると明らかにしました。

西村経産大臣
「開催まで2年を切っているので、当面の課題である海外パビリオン建設促進を強力に進めたい」

今回、大阪・関西万博向けに新たに創設された保険は、企業が自社が請け負う全てのパビリオンに保険をかける「包括保険」の形をとります。

そのため、保険がカバーするリスクが分散され、企業が支払う保険料は通常の3分の1ほどになる見込みで、▼海外の参加国から建設代金が支払われない場合や▼戦争などの非常時に補償がなされるということです。

経産省は、海外パビリオンの建設に伴う、国内企業のリスクを減らすことで建設の受注を進める狙いです。