2022年8月の豪雨で土石流が発生し、甚大な被害を受けた新潟県村上市の集落には、今も避難指示が続いています。
1年経っても解除されない避難指示。
集落に戻れない住民の思いを取材しました。
ただ「穏やかに」今まで通り暮らせれば…

新潟県村上市神林(かみはやし)地域の小岩内集落です。毎年7月23日は、子どもの安全を願う『お地蔵様まつり』の日。今年も花やお供え物を持って住民が訪れます。
【小学6年生】
「次起きたら、たぶんおばあちゃんち崩れるかもしれないから。もう起きてほしくない」
【住民】
「やっぱり穏やかにね。今まで通り、和気あいあいと暮らせればいいなと、いつも思っています」
「穏やかに」「今まで通り」…それは集落の住民にとって一番の願いです。
2022年8月3日、夜遅くから新潟県村上市や関川村をはじめとする『県北地域』で降り続いた大雨。この豪雨災害で、新潟県内では2431棟の住宅が被害に遭いました。

小岩内集落では土石流が発生し、住宅6棟が全壊。「お地蔵様」の前にも大量の土砂が押し寄せました。80代の男性が土石流に巻き込まれ、骨を折る重傷を負いましたが、幸い犠牲者はいませんでした。