自民議員の「フランス研修」に批判 その費用はどこから?

山本恵里伽キャスター:
自民党女性局のフランス研修に参加した今井絵理子参院議員は、研修の旅費について「党からの支出と参加者の相応の自己負担」と説明しています。

では、「党からの支出」とは何か、党の収入から見ていきます。
2021年の収入は約243億円。その内訳は…
・自民党員などから集めた党費⇒約10億円(4.2%)
・企業や個人などからの政治献金⇒約28億円(11.5%)
・政党交付金⇒約169億円(69.6%)

7割近くを占めている政党交付金の原資は税金になります。この中のどのお金が使われたのかというと、JNNの取材に対して自民党幹部は「政党交付金は使っていません」と話しています。

小川彩佳キャスター:
政党交付金ではないということですが、そうだとすると研修のお金はどこから出たのでしょうか。

TBSスペシャルコメンテーター 星浩 氏:
こうした研修で政党交付金が使われたケースはこれまでもあるんですが、今回は「政党交付金ではないですよ」と自民党は火消しに躍起になっているということだと思います。政党という公的団体からの支出ですので、観光旅行まがいの研修に支出されるというのは好ましくないと思います。

小川キャスター:
そして、議員自ら選んでSNSで発信した写真のなかで、どう受け止められるのか考えなかったのかという感覚の部分も問われていると思うのですが、ここまで批判が広まった背景には何があるのでしょうか。

TBSスペシャルコメンテーター 星 氏:
今、国民生活は物価高で、防衛費の増税が予定されていて、少子化対策の負担増もありそうだし、円安で海外旅行になかなか行きづらいという状況ですよね。そういう国民の怒りに火がついたということで、岸田政権に対するダメージも大きいと思いますね。