■アスリートナイトゲームズ in 福井(29日、福井・福井運動公園陸上競技場)
男子100mは今季、不調だった多田修平(27、住友電工)が復調のカギとなる今季ベストの10秒10(+0.8)で大会初制覇を果たした。ゴールすると多田は渾身のガッツポーズを見せ、雄たけびをあげた。レース後、「久々に一着で走れて嬉しいのと同時にパリ五輪の参加標準記録10.00に届かなくて悔しい気持ちもある。ただ、春先を考えると10.1台まで戻せたのは嬉しい。次は来週の富士山麓ワールドトライアルに出るので、そこでパリ五輪の参加標準を狙いたい」と満面の笑みを見せた。
男子110mハードルは日本選手権を怪我で欠場した村竹ラシッド(21、順大)が復帰戦で日本歴代4位、13秒18(+0.9)の大会記録をマークし優勝した。世界陸上ブダペストの参加標準(13秒28)をクリアしたが6月に行われた日本選手権を欠場したため、2大会連続の世界陸上出場は厳しい状況。「正直13秒1台が出るとは思っていなかったので驚いた。肉離れの怪我からしっかりリハビリをしてレースを走る準備はしてきたので、パリ五輪の参加標準記録を突破できて良かった。世界陸上の出場は叶わないが、来年の日本選手権では日本記録を更新してパリ五輪に迎えられたら理想です」と村竹はすでにパリ五輪を見据えている。
男子走幅跳はアジア大会代表の山川夏輝(28、Team SSP)が、最終6回目に7m93(+1.4)の跳躍でトップに立ち優勝した。4年前のこの大会で日本記録(8m40)をマークした城山正太郎(28、ゼンリン)は7m71(+2.2)で5位に終わった。