“子どもの連れ去り”についての国際ルールに、台湾は非加盟

山本恵里伽キャスター:
今回、江さんは、日本の裁判所に、長男引き渡しの申し立てを行いましたけれども、実は今回のような訴えについて、国際的なルールがあります。それが“ハーグ条約”というものです。

ハーグ条約とは、子どもが、どちらかの親に、無断で外国に連れ出された場合、原則、元の国に戻さないといけない、という国際的なルールです。全世界で加盟しているのは、103か国あるんですが、アジアの加盟国は、日本、韓国、タイ、シンガポールなど8か国。台湾は非加盟です。

ハーグ条約に詳しい、琉球大学法科大学院の武田昌則 教授は、「台湾はハーグ条約に非加盟で、日本の裁判所に直接申し立てるしか方法がなかったのだろう」と話しています。

外国人が、日本の裁判所に申し立てることは、お金がかかることなので、普通はなかなかできないそうなんですね。武田教授は、経済的に余裕のある、有名人である江さんだからこそできたのだろう、というふうにもおっしゃっています。

小川彩佳キャスター:
今後、どう手続きが進んでいくのか?

山本キャスター:
武田教授によりますと、福原さんには、子どもと暮らし続けるために、裁判で不服の申し立てをすることもできるが、決着まで時間がかかる可能性もある、ということでした。

小川キャスター:
何よりも、子どもたちが、安心して安全に過ごせる環境というのを第一に考えていただきたいですね。