中古車販売大手ビッグモーターの保険金不正請求問題。きょうようやく会見を開き、社長が辞任すると表明しました。しかし、不正は「知らなかった」と繰り返しました。
渦中の人物がようやく公の場に現れました。
ビッグモーター 兼重宏行 社長
「深くお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした。私は7月26日付で代表取締役社長を辞任することとした」
靴下に入れたゴルフボールで車を叩くなどして、車をわざと傷つけ保険金を不正に請求していたことが分かっていますが、こうした不正行為は知らなかったといいます。
ビッグモーター 兼重宏行 社長
「板金塗装部門単独で、他の経営者は知らなかった。耳を疑った。こんなことまでやるのかと愕然としましたね。大切な客の車をお預かりして、これから修理する人間が傷をつけて水増し請求をする。ありえんですよ。本当に許しがたい。天地神明に誓って知りませんでした」
さらに…
ビッグモーター 兼重宏行 社長
「ゴルフボールを靴下にいれて振り回して、ひょう害車の損傷範囲を広げて水増し請求する。本当に許せません。ゴルフボールで傷をつける。ゴルフを愛する人に対する冒涜ですよ」
不正は一部門によるもので、兼重社長は知らなかったと終始主張しました。
一方、不正請求問題は損保業界も揺るがしています。
損保各社とビッグモーターは保険代理店の契約を結び、ビッグモーターは紹介された数に応じて自賠責保険の契約を割り振っていました。幹事保険会社として、ビッグモーターにこれまで37人の出向者を出していた「損保ジャパン」の社長は、けさ…
損保ジャパン 白川儀一 社長
「会社として(不正を)見抜けなかったことは、ものすごく申し訳ない。(ビッグモーターで)そこまでのことが起きているというのは…、そこまではというのは正直、非常に遺憾であると感じている。ビッグモーターの工場長からそういう(不正の)指示があったということを把握していたと、(私たち)経営(陣)にも連絡があった。ゴルフボールの例は極端かもしれませんが、一緒になってやっていた人はひとりも出てきていない」
出向者は不正の現場に立ち入れず、不正は「知りようがなかった」と説明、調査委員会を設置するといいます。
ビッグモーターも損保会社もトップは“知らなかった”とする不正請求問題。金融庁が事実確認を進めているほか、国交省はあす、ビッグモーターへの聞き取り調査を行います。
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