ロシアの首都モスクワにまたドローン攻撃がありました。1機が落下したとされる場所は国防省からわずか200m。一方、ウクライナ南部のオデーサでは連日、ロシア軍による攻撃が続いています。この攻撃で世界文化遺産が激しく損傷しました。ロシアがウクライナ南部への攻撃を続ける狙いとは…。

ドローン2機で攻撃か ロシア国防省近くに

ロシアの首都モスクワにまたドローン攻撃がありました。

ロシア国防省
「ウクライナがドローン2機でテロ攻撃を仕掛けた」

うち1機が落下したとされる場所は、ロシア国防省からわずか200メートルのところ。

現場近くの住民
「大変なことです。なんでモスクワの守りはこんなに弱いのか。国防省がすぐ近くにあるのにここまで飛んでくるのか」

ウクライナメディアは、「ウクライナ軍の特別作戦だった」と報じています。

ロシアが南部を連日攻撃 ウクライナ世界遺産「大聖堂」損傷

一方、ウクライナ南部のオデーサ州。連日、ロシア軍による攻撃にさらされています。2023年1月、世界文化遺産に登録されたばかりの「歴史地区」にも攻撃。

大聖堂の関係者
「我が神よ、大聖堂はもうありません」

市内最大のウクライナ正教会の大聖堂が激しく損傷。この攻撃により、少なくとも1人が死亡し、子ども4人を含む、22人が負傷しました。

穀物輸出の重要拠点・オデーサ州は、ロシアがウクライナ産の穀物輸出をめぐる合意の履行を停止して以来、攻撃が続いています。ロシア側の狙いは…

防衛省防衛研究所 兵頭慎治 氏
「欧米諸国に揺さぶりをかけるように、オデーサなどに集中的な攻撃を行っている。ロシアからすると、軍事的な緊張を高めながら、欧米諸国から制裁緩和を引き出したいというふうに考えていると思います」