2014年に発生し、58人が死亡、5人が行方不明となっている御嶽山の噴火災害で、県は行方不明者の捜索を8年ぶりに行いました。
2日間の日程の初日となる24日は不明者の発見には至りませんでしたが、遺留品とみられるサングラスやストックなど9点が見つかりました。
■小口記者
「午前10時です。県の担当者や行方不明者の家族らが捜索に向かいます」

捜索は、多くの犠牲者が出た「八丁ダルミ」周辺で午前10時ごろから始まりました。
2014年9月に発生した御嶽山の噴火。

58人が死亡し、いまも5人が行方不明となっています。

噴火の1年後、県は大規模な行方不明者の捜索を行いましたが、二次被害の防止などを理由に、打ち切ります。

家族は、3年前から特別に許可を得て独自に捜索を続けてきましたが、これまで、手がかりを見つけることはできませんでした。
「八丁ダルミ」は王滝村側の王滝頂上と、山頂の「剣ヶ峰(けんんがみね)」を結ぶ、なだらかな登山道で、噴火以来、立ち入りが規制されています。

しかし、噴火から9年になるのを前にシェルターや、避難小屋の設置などの安全対策が整備され、7月29日に規制が緩和される見通しになりました。

これを前に、県は、家族らの要望などを受け、「八丁ダルミ」の周辺で8年ぶりに捜索を実施することにしました。

■当時一緒に登山したおいの亮太さんが行方不明になっている野村正則さん 「正直もうちょっと早くやれたらという思いは確かにある。今まで捜索していない場所を、下の(谷の)方の危険なところも多少行けるようお願いして、何らかの形でも見つけて帰りたい」
今回の捜索は行方不明者の家族や地元の山岳関係者などおよそ50人態勢で実施。
目視のほか、ドローンなどを使って、行方不明者が逃げたとされる登山道から外れた尾根の周辺や谷、「八丁ダルミ」東側の斜面などを重点的に捜します。

初日の捜索は午後2時前までの4時間にわたって行われ、行方不明者の発見につながるような手がかりは見つかりませんでしたが、遺留品とみられるサングラスやストックなど9点が見つかりました。

■災害被害者の家族らでつくる「やまびこの会」事務局代表シャーロック英子さん 「もう9年だから、(遺留品が)まだあるんだなと期待をする。(あすの捜索は)斜面とか下の大きな流れの所シフトしていかないとかなと」
■息子の亮太さんが行方不明 野村敏明さん 「相当広範囲を捜索してもらえた。手がかりはなかったが、行ったことによってわかったから、あすに繋がるような捜索の打ち合わせ、相談をしたい」

捜索は25日も行われる予定です。














