若者の失業率“最悪” 「ゼロコロナの後遺症」

7月17日に発表された中国の4月から6月までのGDP(国内総生産)の成長率は、前期比で+0.8%。1月から3月は+2.2%だったため、伸び率は鈍化しています。
北京市民に話を聞くと…
「以前ほど経済的に裕福ではないです。(コロナ前と比べ)収入はかなり減りました」
「以前は、値段を気にせず、好きに食べ飲み遊んでいました。でも今は、以前ほど収入は良くないから、消費は少し控えています」

2023年1月、ゼロコロナ政策が終了した中国。低迷した消費の回復の遅れなどが影響しているものとみられます。
背景には、こんなことも…

記者「北京の郊外です。日雇いの仕事を求めて、多くの人が集まってきています」
日雇い労働者の街では、仕事にありつけない人たちが増えていました。
ーー仕事は見つかっていますか?
日雇い労働者
「難しいです」
「だめだよ。何日も仕事が見つかっていない」

7月17日に発表された、6月の都市部に住む若者の失業率は21.3%。これは記録が確認できる2018年以降で最悪の数字です。
キヤノングローバル戦略研究所 瀬口清之 研究主幹
「輸出も弱い、消費も弱い。本当に中国経済元気がないなと実感されるようなデータが並んでいる。やはり思ったよりもゼロコロナの後遺症が効いている」
今後の見通しは…

キヤノングローバル戦略研究所 瀬口研究主幹
「今の中国経済が直面している問題は、非常に重い問題ばかりなので、構造問題ときちんと取り組む、その姿勢が貫けるかどうか。苦しいんだけど、貫けるかどうか。私は本当に霧が晴れたと思えるのは、2025年以降ではないかと思う」