岩手県内の飲料メーカーと鉄道会社が企業の枠を超えて人事交流に取り組んでいます。その狙いとは…。

「課題解決」目指しスタートした人事交流

 岩手県沿岸部の宮古市にある飲料メーカーの営業所で5月26日、新入社員を対象にした研修が行われました。

「製品を渡すので、この上に積んで。はいっ。その上に」

 先輩社員の指導を受けながら自動販売機に製品を補充する、揃いの白色のポロシャツを着た4人。実はこの4人は飲料メーカーの新入社員ではなく、宮古市に本社を置く鉄道会社・三陸鉄道に4月に入社したばかりの社員なのです。

自動販売機に製品を補充する鉄道会社の新入社員(右)


SDGsの目標8:働きがいも 経済成長も
SDGsの目標10:パートナーシップで目標を達成しよう

 内陸部の盛岡市に本社を置くみちのくコカ・コーラボトリングと宮古市の三陸鉄道は2022年度、それぞれの新入社員の研修を相互に受け入れる取り組みを始めました。
 4日間の研修の3日目のこの日、三陸鉄道ではみちのくコカ・コーラボトリングの新入社員6人が車両の点検を体験しました。

「かかったかどうかを確認。はい、いいですよ」

鉄道会社社員(中央)の説明を聞く飲料メーカーの新入社員

 
 まったくの異業種である2社の人事交流。そこには2社が抱える共通の課題を解決しようという狙いがあります。