秋田県では記録的な大雨で住宅約500棟が浸水被害に。その原因について専門家の意見を聞いていくとともに、今後の雨についてお伝えします。

秋田で浸水 マンホールから水が噴き出したら“内水氾濫”の前兆

齋藤慎太郎キャスター:
7月15日、秋田市中心部の広範囲で冠水被害が起こるほどの大雨が降りました。秋田市中心部のアンダーパスが水没し、通行止めなども起こっています。

秋田県によりますと、浸水被害は住宅約500棟で、そのうち床上浸水は383棟にのぼっているということです。河川の氾濫が原因ではありますが、それ以外にも原因があるようです。

秋田県佐竹敬久知事「目立つのは内水の被害。駐車場などで排水が間に合わず周囲に流れ込んで冠水していた

防災アドバイザーの岡本裕紀子さんによりますと、短時間の大雨により排水能力が追いつかず水が溢れてしまう『内水氾濫』という状況だそうです。マンホールから水が噴き出すなどの前兆があるので、そういった場合は避難をするなど、身を守る行動をとってほしいということです。

気象予報士広瀬駿さん:
秋田県は少しの雨だけで災害が起きてしまいました。これを他人事だとは思わずに防災の行動に結びつけてほしいと思います。

齋藤キャスター:
東北地方の今後の予想雨量(多い所)は▼17~18日正午まで50ミリ▼17~19日正午まで50~100ミリとこのあとも強い雨が予想されています。

気象予報士広瀬さん:
また同じようなところで雨が強まるおそれがあります。秋田県では14~16日の間で1.5か月分の雨が降りました。まだ地盤が緩んでいる中でまた雨が降ってしまうと、新たな災害が発生してしまうことも考えられます。警戒度を一層高めることも必要です。

ホラン千秋キャスター:
大雨による災害は日本全国どこにでも起きうるんだということを改めて感じておかなければいけません。

ハロルド・ジョージ・メイさん:
九州や四国のあたりは台風が頻繁に来るので大雨のイメージがありますが、秋田や東北全体が大雨になるのはあまりイメージがないですね。やはり異常気象によって雨が降らないところに降ったり、今まで降っていたところが降らなくなったりしています。

これは世界的に起きていて、統計によると1980年代から世界の水による被害は3倍に伸びているそうです。もう身を守るだけではなく、政府はインフラも考えないといけない時代になっていますね。

日比麻音子キャスター:
災害が今までの想像をはるかに超えたものになっています。この経験を生かして引き続きどのような対策ができるのかを考えていきたいと思います。