台湾の総統府前できのう、住宅問題などへの不満を訴える1万人規模のデモが行われました。来年の総統選の候補者も参加し、演説を行いましたが、市民の反応は対照的なものとなりました。

台湾メディアによると、デモは野党「時代力量」や人気ユーチューバーらの呼びかけで行われ、市民ら1万2000人が総統府前に集まりました。

台湾では、不動産価格の高騰により「住宅が購入できない」と不満の声が上がっていて、政府は公営の住宅建設を進めていますが、不満の解消には至っていません。

デモの参加者が住宅問題などに不満の声を上げる中、来年の総統選に立候補を表明している前台北市長・柯文哲氏も登壇。蔡英文総統について「当選した7年前、台湾の人たちに何を誓ったのか」などと呼びかけると歓声が起こりました。

一方、最大野党の国民党から総統選に出馬予定の侯友宜氏も登壇し、問題解決のため政権交代を訴えましたが、参加者からはブーイングが起きるなど対照的な反応となりました。