ひと針ひと針に平和への願いを込めます。震災後、「刺し子」づくりに取り組む岩手県大槌町の女性たちが、ウクライナの避難民を支援する寄付を募るため、刺し子製品を作っています。

 刺し子で模様が施されたハンカチと布マスク。黄色い花はロシアから軍事侵攻を受けるウクライナの国の花、ヒマワリです。そして青と赤のステッチは20年以上国内で紛争が続くアフリカのコンゴ民主共和国の国旗の色を表しています。
 製作にあたるのは震災後、心のケアなどを目的に京都のNPO法人が大槌町で始めた、刺し子づくりに取り組む女性たちです。
 ハンカチとマスクの売り上げの半分が戦火を逃れて避難生活を送るウクライナとコンゴ民主共和国の人々の支援にあてられます。ひと針ひと針に込められているのは平和への願いです。

(「大槌刺し子」 大澤美惠子さん)
「太陽、お日様を見て自由に。地雷も埋まっているって言うしそういうのも気にしないで世の中普通に生活できるのがいちばんいい。早くそういう生活に戻ってほしいと思います」

 刺し子には、震災で受けた世界中からの支援への感謝の気持ちも込められています。

(「大槌刺し子」 一兜貴昭さん)
「少しでもお返ししないとと思って。そういう思いも込めて縫っている。こういうのができていいなあと思っています。少しでも役に立てればいいなと思っている」

 製品には避難生活を送るウクライナの子どもたちが描いたヒマワリの絵のポストカードが添えられています。ハンカチとマスクはそれぞれ1枚2000円で「大槌刺し子」のオンラインショップで購入できます。