
「ヒツジを放牧するために、妻がネットフェンスが倒れたのを起こす作業をやっていたときに、10メートルくらいの距離でクマが急に立ち上がって」
笹やぶから出てきたクマは、交通事故にあったのか、けがをしていました。

有光さんは、ハンターでもあります。駆除以外の選択肢も含めて、「野生鳥獣専門員」の浦田さんと相談しながら、クマごとの対応を考えています。
この数日前にも、有光さんは近くで、特徴が同じクマを目撃していました。

浦田さんに電話をかけ、相談すると、駆除も視野に入れて対応するよう言われました。
北海道が示している「ヒグマ出没時の対応方針」では、「人の活動地域、農地に頻繁に出没する」クマや、「人間を見ても逃げない」クマについて、「出没が継続し、地域の生活や産業活動に支障のある場合は排除」としています。
有光さんは銃を持ちながらも、すぐには撃たず、クマの様子に注目していました。
足をけがしたクマは、ゆっくりとですが、有光さんを気にして、逃げる様子を見せました。