今回は大分県津久見高校の軟式野球部です。甲子園2度優勝の硬式野球が有名ですが、軟式も過去に国体で準優勝するなど、全国に通用する実力を誇ります。

この春1年生7人が加わり、部員29人で活動する津久見高校の軟式野球部。先月の九州大会では24大会ぶりに優勝。これまでに全国の舞台に6度立った実力を誇ります。

チームを率いる吉田柊太キャプテンに軟式野球の魅力を聞きました。

(吉田柊太キャプテン)
「硬式野球のように打って点がたくさん入るようなゲーム展開はあまりなくて、非常に締まった試合が多いのが軟式野球の魅力だと思ってます」

吉田柊太キャプテン


軟式野球のプレーを左右するのがゴム製ボールの特性です。バットで打つと変形して衝撃が吸収されるため、硬式に比べ飛距離が出ません。

一方、守る側にとってはバウンドが特徴的。ゴム製ボールは跳ねやすく滞空時間が長くなるため、ランナーの位置を確認しながら、打球をさばく難しさがあります。

僅差の試合展開が多い軟式野球では、守りの堅さが重要になります。要となっているのはショートの若林巧選手。俊足を活かして広い守備範囲を誇ります。

(若林巧選手)
「周りに声をかけたり、自分が常に引っ張る意識でやっています。ノーミスでチームの雰囲気を明るくできるようなプレーをしていきたい」

若林巧選手


そのバックに支えられる投手陣は2枚看板。3年の江口暖季選手は180センチ78キロの恵まれた体格から投げ下ろす威力のあるストレートでバッターをねじ伏せます。

2年生の大塚幹太選手はコントロールの良さを武器にコースを投げ分け、決め球のチェンジアップで緩急をつけて相手を打ち取ります。

(江口暖季投手)
「ストレートの球速が強みだと思います。あとはキレのあるスプリットを武器に三振を取っていきたいと思います。1失点もせず、無失点で抑えたいと思っています。」

江口選手は4番を打つ長距離砲でもあり、投打の柱としてチームを引っ張ります。

ピッチャーで4番の江口暖季選手は投打の要


ともに主軸を担う3番の和田晃貴選手は、2021年の大会では打率4割の好成績を残した主砲へつなぐヒットメーカーです。

(和田晃貴選手)
「単打での出塁が多かったんですけど、2塁まで行けたらチームの役に立つので体重増量を意識しています。昨年同様に4割打者を目指したいと思います。」

走塁では50メートル6秒前半と俊足の1番・若林選手と、2番・冨田大和選手のコンビを中心に機動力野球で1点を取りに行きます。

春の九州大会を制した津久見の次の目標は夏の北部九州大会を突破し、7年ぶりの全国大会に出場することです。

(吉田柊太キャプテン)
「今年こそは北部九州大会優勝という成績を残して全国の舞台に返り咲いて『野球のまち津久見』を今度は全国の舞台で体現できるようにしたいと思っています」