トラブルが相次いでいるマイナンバーカードを巡り、岡山市では42件、高松市では4件の自主返納があったことが分かりました。国は秋までにデータの総点検を行うとしています。

きょう(11日)の市長会見で明らかにされたものです。岡山市によりますとマイナンバーカードの自主返納は4月に1件、5月に10件、6月に31件と3か月間で合わせて42件あったということです。

制度への不信感や個人情報漏洩への不安などが主な理由でした。マイナカードを巡っては国が秋までを目途にデータを総点検する方針で、大森岡山市長は、連携して安定した制度になるよう努めたいと話しました。

(大森雅夫岡山市長)「マイナンバーを普及させていくということで、今まで来たわけですから、信頼性がよりあるものにしていくためにはどうすればいいか、そういう視点から我々としては対応していきたい」
岡山市では4月末までにマイナンバーカードを約48万枚交付していて普及率は69.3%です。

一方、高松市ではおよそ30万枚発行したマイナンバーカードのうち、自主的に返納されたものは4件でした。

こちらも高松市の大西市長がきょうの会見で明らかにしました。大西市長は今月(7月)末までの予定で健康保険の情報の点検を進めているものの難しい作業が多いとして、国に点検スケジュールの見直しを求めています。

(大西秀人高松市長)「スケジュールありきでやりますと、また大きな混乱が起こりかねない。その辺、地方自治体との情報共有をしっかりとやっていただきながら」
国は秋までにマイナカードの総点検を実施するとしているものの、具体的な内容は依然明らかになっておらず、作業をする各自治体には不安も広がっています。