NATO=北大西洋条約機構の首脳会議がロシアに近接するリトアニアで、きょう開かれます。これを前にトルコがスウェーデンの加盟を一転、容認し今後、ロシアは神経を尖らせることになりそうです。

NATO ストルテンベルグ事務総長
「スウェーデンのNATO加盟は、この重要な時期にすべての同盟国の安全保障に資する歴史的な一歩だ」

NATOのストルテンベルグ事務総長は10日、トルコのエルドアン大統領とスウェーデンのクリステション首相と会談。

ここで、スウェーデンのNATO加盟にこれまで難色を示していたトルコが一転、加盟に向けた批准手続きをなるべく早く進めることで合意したということです。

NATO拡大に向けた動きが進む中、きょうから開幕するNATO首脳会議では、ロシアの侵攻が続く状況で、▼ウクライナの将来的な加盟に向けどのような道筋を示せるのか、▼長期的にウクライナを軍事的にサポートするための「複数年の支援計画」の内容が焦点となります。

そして、加盟国とウクライナによる「NATOウクライナ理事会」が設置され、12日の初会合にはゼレンスキー大統領が出席する予定です。

また会議に先立ち、アメリカのバイデン大統領はイギリスを訪れスナク首相と会談。ウクライナへのクラスター爆弾の供与について理解を求めたとみられます。

こうしたなか、ウクライナではロシア軍による攻撃が続いていて、非常事態庁は南部ザポリージャ州の人道支援物資の配給所に対する9日の空爆で7人が死亡したと発表。東部ドネツク州では10日、砲撃で2人が死亡したということです。