国際条約で使用が禁止されているクラスター爆弾。アメリカがウクライナへの供与を表明した一方で、西側諸国からは供与に否定的な意見が出ています。11日から始まるNATO首脳会議はロシアに対して一枚岩となることができるのでしょうか。

”クラスター爆弾”に反対の声 米国がウクライナに供与決定

1つの爆弾から、多くの小型爆弾を広い範囲にまき散らす「クラスター爆弾」。
殺傷能力の高い兵器で、国際条約で使用が禁止されています。

ただ、アメリカやロシア、ウクライナは、この条約に加盟していません

この兵器についてアメリカ政府は7日、ウクライナへの供与を表明。

7月10日都内で会見した駐日ウクライナ大使は・・・

ウクライナ コルスンスキー駐日大使 
「クラスター爆弾を使用するのは戦場のみです。我々の領土にロシア軍が築いた防衛線を崩すのに有効だからです」

ただ、NATO=北大西洋条約機構の加盟国からは供与に反対する声も出ています。

イギリス スナク首相
「イギリスはクラスター爆弾の製造と使用を禁止し、使用をやめさせる条約に署名している」

また、ロイター通信によりますとスペインやカナダ政府も反対の立場を示しています。

スペイン国防相
「この爆弾ではウクライナは正当防衛を実現できない」

カナダ政府
「使用を支持しない」

賛否が分かれるクラスター爆弾の供与。
7月11日、ヨーロッパ北部のリトアニアで行われるNATOの首脳会議にはバイデン大統領も出席しクラスター爆弾について議論される見込みです。