東北大学 伊藤純至准教授
「一般的に線状降水帯は、台風に比べてスケールが小さい現象ですので、スケールが小さければ小さいほど正確に発生する位置を予測することが難しい」
気象庁によると、情報が発表されて線状降水帯が発生するいわゆる「的中率」は
約4回に1回。情報が発表されずに発生するいわゆる「見逃し率」は、約3回に2回だということです。

気象庁 長谷川直之長官
「情報を発表しても、線状降水帯が発生しない、いわゆる空振りはもちろんあるわけですけども、線状降水帯というのは、ひとたび発生すれば非常に大きな災害に
結びつくことがあります。しっかりと警戒してほしいと思います」

仙台市中心部の雨水幹線の工事現場です。大雨被害を減らせると期待が集まりますが、完成は2025年度中で、あと4年近くかかる見込みです。
仙台市管路建設課 鎌田清孝課長
「事業の完成までには時間がかかってしまいますので、市民の皆さんには天気予報や気象庁からの情報を収集していただいて、危険な状況については、速やかな避難や外に出ないといった対策をしばらく続けてもらいたいと思います」
運用が始まる線状降水帯の予測情報。情報が発表された場合には災害の発生を視野に入れた行動が必要になります。
仙台管区気象台によりますと、県内で線状降水帯が発生したとみられる事例は、
検証が可能な2014年以降では、7年前の関東・東北豪雨と3年前の台風19号の2回で、いずれも大きな被害が出ています。予測情報が出された場合は、より一層、気象情報や自治体からの避難情報に注意する必要があります。