福岡市の地下鉄でクレジットカードのタッチ決済機能を使って料金を支払う実証実験が始まった。VISAタッチ機能の付いたカードやスマホをかざすだけで事前登録なしに乗車できるため、外国人観光客などの利便性が向上することが期待されている。

RKB今林隆史「切符や交通カードがなくてもこのクレジットカードをかざすと改札を通過することができます」
福岡市の地下鉄に31日設置されたのは、交通系ICカードとクレジットカードのタッチ決済が一体となった改札機。使用できるクレジットカードはタッチ決済機能付きのVISAカードで、天神や博多、福岡空港などの一部の駅には専用の読み取り装置を、中洲川端(中洲口)祇園、東比恵、呉服町は駅係員がいる通路に装置を置く。

利用者は、改札でカードを「ピッ」とかざし、そのまま電車に乗車。降車駅の改札でも同じようにカードをかざすだけでいい。運賃は後日、カード明細に上がってくる。カードのほかスマートフォンやスマートウォッチでもタッチ機能があればそのまま改札を通過できる。
使い勝手は従来の交通系ICと同等だが、事前のチャージやアプリの設定が不要な分、日本語が母語でない訪日外国人も気軽に使えるのが特徴だ。こうしたクレジットカードを使って直接改札を通る仕組みは海外の約500都市に導入されている。

福岡市交通局マーケティング推進室・稲田剛室長「インバウンドのお客様も日本円に両替することなく、使っているカードで地下鉄にご乗車いただけ、非常に利便性の高いシステムであると考えている」