亡き友にいい報告を…

去年8月の練習試合中、キャッチャーをしていた当時2年生の吉川孝成さん。ファールボールが鎖骨付近に直撃し、その場で倒れ意識を失います。その後、大動脈瘤(だいどうみゃくりゅう)が破裂していたことがわかり、3か月後に帰らぬ人となりました。グラウンドに立てなくなった仲間の分まで選手たちは気持ちをひとつに戦います。

(西村元希主将)
「孝成の存在は一番大きかったので、孝成が野球を出来ていない分、チーム全員で野球ができることにまず感謝しながら、試合に出ているメンバーは孝成と一緒に戦ってるんだっていう気持ちでプレイしています」

(川崎絢平監督)
「本当に苦しい時期でしたし言葉には言い表せない感情。彼が残してくれたのは、生徒たちに生きる喜び、野球ができる喜びを感じさせてくれた。気持ちとしては一緒に戦って一緒に甲子園に行きたいなと思っています」

これまでに夏の県大会を連覇した高校は、大分商業、津久見、柳ヶ浦、藤蔭の4校。しかし3連覇を果たした高校はいまだありません。

(川崎絢平監督)
「高校野球はどこが勝つかわかりませんが、組み合わせの上を見ると、春に九州大会県予選で負けた大分舞鶴、そして県選手権で大分商業がいる。負けたところに勝って甲子園に行きなさいということだと思う。負けた借りを返さずに甲子園はないと思います。そして、3年連続の甲子園で亡き友にもいい報告するっていうのが
今年の目標なので、それ以外考えていません」

(西村元希主将)
「春は2大会とも負けていて奪いに行く立場だと思っているので、一戦必勝でチーム全員で戦ってまずは大分県を制して、甲子園でも上に勝ち上がっていけるように日々練習していきたい」

新たな歴史を作るため、かけがえのない仲間への思いを胸に明豊ナインの挑戦がはじまります。