トラブルが相次ぐマイナンバーカードを“自主返納”する動きが出ています。ただ専門家は、返納しても「情報が流出するリスクは消えない」と指摘します。さらに返納による“デメリット”もあるということです。専門家とともに解説します。

返納してもシステム上に情報は残ったまま

南波雅俊キャスター:
マイナカードの返納が相次いでいますけれども、その理由としては「個人情報が流出しないか不安」「政府が信用できない」という声があります。

ただ、仮にマイナカードを返納したとしてもシステム上には様々な情報は残ったままだということで、日本政策総研理事長の若生幸也さんも「人為的な要因で情報が流出するリスクは消えない」と話しています。

そして、返納してしまうとまずマイナポータルにカードがないとログインできません。ログインできないということは、公金受け取り口座を紐付けたとしてもログインしないと外せませんから、様々な不具合も出てくるわけです。

さらに、若生幸也さんによると「自分の情報を誰が閲覧したかも確認できなくなる」ということです。

どういうことかといいますと、そもそもマイナポータルのアプリで「やりとり履歴」を押すと、いつ、どの機関が、どの機関に向けて自分の個人情報を提供したかを確認できるんです。

返納してしまうとこれも確認できなくなります。