世界一の日本酒が信州から誕生しました。
イギリスで開かれた世界最大規模のワイン品評会の日本酒部門で木祖村の湯川(ゆかわ)酒造店の純米吟醸が最高賞を受賞しました。

世界一に輝いたのは、「十六代九郎右衛門(じゅうろくだいくろうえもん)純米吟醸美山錦(みやまにしき)」です。

毎年、ロンドンで開かれている世界的なワイン品評会「インターナショナル・ワイン・チャレンジ」の日本酒部門。

アメリカなどを含む432社が1601銘柄を出品した中から、最高賞の「チャンピオン・サケ」に選ばれました。

「十六代九郎右衛門」は、長和町(ながわまち)の契約農家が育てた酒米=美山錦を使って、手間と時間がかかる伝統的な「生(き)もと仕込み」という製法で醸しました。

地元で吉報を受けた社長で16代目の湯川尚子さんも驚きを隠せません。

■湯川酒造店 湯川尚子社長
「率直に驚きました。まさか自分たちのところに来るとは思わなかったので。杜氏の言葉を借りると『絞った瞬間凄みを感じた』と言っていた。作り手もしぼった瞬間にそういったことを感じることは多くないので出品するきっかけになった」

受賞理由として、「すっきりとした酸味が特徴で、口当たりが柔らかく料理と合わせるのに最適」などとされ、高く評価されました。

■湯川酒造店 湯川尚子社長
「ブラインドテイスティングなので、味そのものを評価してもらってますから誠実に作っていこうという姿勢を評価していただけたのでは」

県内の酒が最高賞に輝いたのは、2021年、下諏訪町の諏訪御湖鶴(みこつる)酒造場が純米吟醸で受賞して以来2回目です。

今すぐにでも飲みたいところですが…受賞した「十六代九郎右衛門」は9月から10月ごろ販売されるということです。