プーチン政権に批判的な報道で知られるロシアの独立系新聞の女性記者が、南部のチェチェン共和国で襲撃されました。

頭部が緑に染まった女性。バランスを崩し倒れてしまいます。女性は、ロシアの独立系新聞「ノーバヤ・ガゼータ」の記者、エレナ・ミラシナ氏です。

独立系メディアなどによりますと、ミラシナ氏は4日、ロシア南部チェチェン共和国で弁護士とともに車で移動していたところ、覆面をかぶった何者からに止められ、車から引きずり出されました。

その後、棒で殴ったり蹴ったりなどの暴行を受けた上、髪の毛を剃られ、緑の液体をかけられました。

襲撃者は十数人いて、金銭には興味を示さず、携帯やパソコンのパスワードを入手しようとしていたということです。

ミラシナ氏はチェチェンでの人権侵害について暴いてきた記者で、今回は警察官への暴行などの罪で有罪判決を受けた女性の取材をするため現地を訪れていました。

「ノーバヤ・ガゼータ」はプーチン政権に批判的な報道で知られ、編集長のムラトフ氏が2021年にノーベル平和賞を受賞しています。