小川村で1日、長野県の河川工事が原因で住宅6戸が浸水したと見られる問題で、住民からは県の対応をめぐり不信の声が上がっています。
■大塚記者
「小川村を流れる土尻川の氾濫の原因となった工事現場の近くには災害廃棄物が置かれています」
小川村の鴨之尾(かものお)地区。
3日前の氾濫で床上浸水した住宅では、4日も住民やボランティアが片付けを行っていました。
■住民は
「(県の工事が原因だと)認めたけど、住宅・畑・田んぼもろもろどこまで補償してくれるのか…」
■住民 「(工事は)ちゃんと冬にやるべきだよ」
川の水位が下がったことを受け昼頃には県の建設事務所の職員が現場を視察しました。
鴨之尾(かものお)地区では1日、土尻川(どじりがわ)が氾濫し住宅6戸が床上・床下浸水。
県は3日夜、「県の河川工事が川があふれた原因と考えられる」と発表しました。
河川工事は2022年の豪雨災害で傷んだ護岸を補強するもので、重機の行き来などのため川を横断するように盛り土をし下にパイプを通して水を流していました。
1日は大雨で押し寄せた水をせき止める形になり水があふれたといいます。
■住民は
「どういう工事でも地元に説明っていうのは本当はすべてあっていいと思うんですけど…」
そもそも今回の工事に関して住民に対する事前の説明会はなかったといいます。
また、現場の近くには接岸道路と呼ばれる火災時に緊急車両などが通れる道がありましたが、今回の工事に伴ってなくなったといいます。
■住民
「工事始まる前に忠告はした。緊急用の道がある。そこは確保しといてくださいと言ったんだけど、工事のためにここを平らにしちゃった」
今回の問題について県の建設事務所がSBCの取材に応じました。
■長野建設事務所 渡辺秀明(わたなべひであき)整備課長 「災害復旧工事をやっていたということで、激しい豪雨と急激な水位上昇がありましたので、そういったものが工事にどういう影響を与えて、今回の被害が生じてしまったことをこれから調査で進めていきたいと思っています」
県は今後、原因に応じた対策を講じ住民へ説明した上で復旧工事を進めるとしています。