長野県立美術館で7月1日から葛飾北斎(かつしか・ほくさい)の企画展が始まるのを前に、内覧会が開かれました。
長野市の県立美術館で30日に行われた企画展の開会式。

壁に掲げられているのは、小布施町の岩松院(がんしょういん)の天井に描かれている縦横およそ6メートル、原寸大の鳳凰図(ほうおうず)です。
展示されるのは、葛飾北斎の浮世絵や肉筆画などあわせて278点。

県宝に指定されている屋台は数えで86歳の時の作品で、北斎が手がけた唯一の立体的なデザインとされる竜や武将があしらわれています。

また、忠臣蔵の浮世絵には西洋画の遠近法の影響も見ることができます。

展示は晩年に活動した小布施や作品のモチーフとなった諏訪、弟子が活躍した松本など、長野県との関係を軸に構成されていて、有名な富嶽三十六景(ふがくさんじゅうろっけい)の全作品46点も見ることができます。

■学芸員・上沢修(あげさわ・おさむ)さん
「地元であまり知られていないと思うんですけど、世界的に有名な富嶽三十六景の中に諏訪湖が描かれているというところ、信州でしか見られないもの、また信州とゆかりがあるからこそという作品が並んでいますので、そこらへんをじっくりご覧いただきたいと思います」
「葛飾北斎と3つの信濃‐小布施・諏訪・松本‐」は、7月1日から8月27日までで、前期と後期で作品の入れ替えも行われます。














