マダニの危険性…咬まれても引き抜くのがNGなワケは?

南波キャスター:
そして、マダニのどんな部分が危険なのかというところに話を移していきますと、マダニはさまざまな感染症を媒介します。

日本紅斑熱やボレリア症などいろいろあり、基本的には高熱になる、悪寒がする、関節が痛むといった症状が中心ですが、これらはワクチンや抗生物質が効きます。ですから薬があるわけです。

その一方で、かなり注意しなくてはいけないのが重症熱性血小板減少症候群(SFTS)です。潜伏期間は6日~2週間程度で、発熱やせきの症状ですが、重症化しますと意識障害や出血症状などもあります。

マダニによる感染症に詳しい山口大学共同獣医学部の下田宙准教授は「国内では感染が確認された方の約12%が亡くなっている。現在有効なワクチンはありません」と話しており、対症療法しかないということです。

田中さん:
でも潜伏期間がそれだけ長いと、きっと咬まれた意識がないときもありますよね。

ホランキャスター:
「なんなんだろうこの症状は」っていう。

南波キャスター:
しかも咬まれた直後は痛みやかゆみを感じないということですから、もう何もわからないうちに発症してしまう可能性もありますよね。

2022年の夏、心筋炎で亡くなった茨城の70代の女性は、入院していたときには足の付け根にマダニがいました。しかし2023年6月23日、この女性は、マダニが媒介するとみられる「オズウイルス」に感染していたことが発表されています。

心筋炎をオズウイルスが引き起こしたかどうかという関連付けは、症例も少ないので100%とは言い切れませんが、こうした症状や死亡例は世界で初めてだということです。下田准教授は「今後マダニに咬まれた経験がある心筋炎患者は注視する必要がある」と話しています。

マダニに咬まれた場合の対策としては、無理やり引き抜かずに医療機関を受診してください。また、数週間は体調の変化に注意してください。かなりがっつり咬んでくるのでそう簡単には抜けないですし、無理して引き抜くと、口の一部が皮膚の中に残って化膿する可能性があります

ホランキャスター:
そこにマダニがいるというのがわかると、驚いて勢いよく振り払ってしまったりするじゃないですか。冷静なまま、咬まれたまま医療機関に行くというのは、結構勇気が必要ですよね。

南波キャスター:
引っ張ると口の一部が残ってしまい、化膿してしまうかもしれないので、そのまま医療機関に行ってくださいということです。ちょっと難しいかもしれないですけどね。でもそこは落ち着いてやっていただけたらと思います。

そして、咬まれないためにはどうしたらいいか。基本的な対策ですが、首はハイネックかタオルを巻く、袖や裾は中に入れるなど、できるだけ肌の露出を少なくするのが大事だということです。

井上貴博キャスター:
オズウイルスに関しては、致死率が大変高いということで危険性がいわれています。マダニは野生生物にはごく自然にいるものですものね。

田中さん:
上手く付き合わなければいけないということなんですよね。

井上キャスター:
ペットの犬猫にもいますしね。

ホランキャスター:
お気をつけください。