反乱を起こした民間軍事会社「ワグネル」創設者・プリゴジン氏。一転して、モスクワへの進軍を停止させました。背景には何があったのでしょうか。そして、今後のプーチン政権への影響は。

“反乱”のプリゴジン氏、所在不明に…

6月24日、ロシア南部ロストフ州の町から撤収する、民間軍事会社ワグネル。

市民のコール
「ワグネル!ワグネル!」

市民
「健康を祈っています。あなたはライオンだ」

集まった市民の呼びかけに応じる男性。『ワグネル』創設者、プリゴジン氏です。ただ、撤収時の映像を最後に、所在不明に…

撤収から約45時間、頻繁に更新していたSNSが途絶えています。

プリゴジン氏の広報担当者
「皆さんによろしくと言っており、連絡ができるようになれば質問に答えるだろう」

週末、一気に緊張が高まったロシア国内。

ワグネル プリゴジン氏(23日公開音声)
「これは軍事クーデターではなく“正義の行進”だ」

アメリカの戦争研究所は、『この進軍でロシア軍の兵士13人が死亡した』としています。

ロストフ市民
「とても怖かったです。進軍が終わって家族全員が喜びました」

プリゴジン氏
「参謀総長とショイグ(国防相)に来てもらいたい。彼らが来ない限り、我々はここにとどまり、ロストフを封鎖してモスクワに向かう」

『モスクワに向かう』とまで述べたプリゴジン氏。

この数時間後、プーチン大統領は緊急演説を行いました。

ロシア プーチン大統領
「反乱を起こしたものは、ロシアを裏切った。その責任を負うことになる」

ワグネルの動きを“反乱”として、鎮圧する意思を示しました。