『軍事施設を占領した』から一転、“収束”へ…何があった?

元々は“プーチン大統領の料理人”と呼ばれ、20年来の盟友とされるプリゴジン氏ですが、ロシア国防省と、対立を深めてきました。

プリゴジン氏(先月)
「ショイグ(国防相)!ゲラシモフ(参謀総長)!弾薬はどこにあるんだ!」

反乱のきっかけとみられるのが、国防省が6月10日、志願兵部隊に対し国防省と契約をするよう命令を出したこと。これに、プリゴジン氏は反発していました。

プリゴジン氏(6月11日公開音声)
「ショイグ(国防省)とは、いかなる契約も結ばない」

さらに23日には…

プリゴジン氏
「国防省は国民と大統領を騙そうとしている。特別軍事作戦は全く異なる理由で開始された」

ウクライナ侵攻そのものをめぐるプーチン政権の主張も“否定”。

その後、ロストフ州に入り、『軍事施設を占領した』と発表しましたが、事態は一転、収束しました。何があったのか。

防衛省 防衛研究所 兵頭慎治氏
「自らが盾突くような言動をしたとしても、最終的にプーチン大統領は、自分を切り捨てることはできないだろうという、思い込みがあったと思います。持ちつ持たれつの関係できたにもかかわらず、プーチン大統領の裏切り者という発言は、事実上、切り捨てられるということを意味したわけですよね。これ以上、軍事行動を取ったとしても、プリゴジン氏は得るものがないと判断をしたんだと思います」