三重県桑名市のこども園で発覚した不適切保育。市は5月にこの子ども園で6つの不適切保育があったと公表していましたが、園の調査で4倍以上の不適切保育があったことが分かりました。
(かつて子どもを通わせていた保護者)
「もどかしさというか、通っていた数年返してくれという感じ。そんな思いをしなくて済んだのですから」

桑名市の「長寿認定こども園」で発覚した不適切保育。
5月に市の調査で、保育士が園児に給食を強要するなど6つの不適切保育があったことが分かり、三重県は現在、行政処分も視野に調査しています。

「早く帰って!」
「早く園からいなくなったらいいのに。一生こんといて」と言っていた。
これは6月20日、園から保護者に配られた調査報告書に記載された内容です。関係者などによりますと、園が弁護士などに調査を依頼し聞き取りを進めたところ、虐待や不適切保育などがあわせて28件も確認されたということです。

これまでに録音された園の保育士の音声には…
(ボイスレコーダーの音声)
「パンツやなくておむつや恥ずかし~」
「はやく食べてお片付けしてたらこんなことにならなかったでしょ」

報告書には給食を長時間強要されて失禁してしまった園児のズボンを脱がし「恥ずかしい」などと発言したことや、「早く園からいなくなったらいいのに」「汚い、もう嫌」と言ったことなど10件が「虐待」や「虐待等」に当たるとされています。
また、園児の給食袋を取り上げて中身を放り投げたことなど18件が「不適切保育」や「望ましくないと考えられる関わり」に該当するとしています。

(かつて子どもを通わせていた保護者)
「謝罪よりメンタルフォロー。どうにかしてよと」
園は25日、保護者を対象にカウンセラーを招いた説明会を開き園児のケアを進めていますが、出席した保護者は取材に「他にも明るみに出ていない虐待が複数あり、すでに卒園した園児のケアもどう進めていくのか十分な説明がなかった」と訴えています。