地域を盛り上げたいと長野市の中学生たちが築170年以上の蔵の再生に取り組んでいます。
長野市の信州新町。ここに170年以上の歴史を持つ建物があります。

かつて商家として栄えた「森家」の住宅です。
■中学生
「ベタベタしていてうまく塗れない」
慣れない作業に悪戦苦闘しているのは、地元・信州新町中学校の生徒たち。
今年度の「総合的な学習の時間」を活用し、ほとんど使われていなかったという森家の蔵の再生に取り組んでいます。

この日は「漆喰(しっくい)」を壁に塗る作業。
■中学生
「おいしそう」 「こんな濃厚な生クリームがあったらな・・・」
■ボータ・プロジェクトのメンバー 「線が出ちゃうところはある程度厚く塗って、ガタガタも隠すような感じ」
地元で音楽活動の傍ら、古民家の再生などを行うグループ、「ボータ・プロジェクト」のメンバーと連携しています。
■ボータ・プロジェクト 蔵を所有する森家の子孫 森幹(もり・みき)さん 「先祖代々つながれてきたこの歴史ある家。流れを途切れさせてはいけないとすごく実感している」

■プロデューサーKOHKI(コーキ)さん
「森家の歴史を紐といていくとそのまま新町の歴史とすごく結びついてきてすたれさせるより何か人の手が入った方がいいかなと」
信州新町地区は年々人口が減少。

それに伴い空き家も増えていて、2022年、住民自治協議会が行った調査では、484軒の空き家が確認されました。
こうした状況から、生徒たちは、リノベーションで子どもたちや住民が交流する場を作り、町の活性化につなげたいと意気込んでいます。

■信州新町中3年 桐山竣さん
「人口も減少しているから、こういう良いところを作ればほかの県からもたくさん人が来るかなと思う」
この日、1時間半の作業で進んだのは12面ある壁のうち3面分。完成にはもう少し時間がかかりそうです。

■信州新町中2年 塩入未悠さん
「ムラとか出来ちゃったり角度とかも結構大事で難しい」 「みんなが集まれる場所が新町には少ないので、あったかいお家みたいなみんなが集えるような場所になったらいいなと思う」
生徒たちは8月ごろまで週1回ほどの作業を重ね、9月ごろの完成を目指しているということです。














