自治体が犯罪被害者を支援する条例の制定などに動く中、長野県内の遺族たちが互いに支え合っていこうと新しいグループを設立しました。

■大塚清美(おおつかきよみ)代表
「大切な家族を失った者同士だからこそわかりあえる。声を上げることができなかったさまざまな思いを遠慮なく語り合える場としていきたいと思います」
県庁で会見を行ったのは、県内の犯罪被害者の遺族でつくるグループ=「つむぐ」です。
犯罪によって家族を亡くした遺族4人が互いに支え合うことで生きる力を取り戻していくことを目的に4月に設立されました。
会見に出席した川上哲義(かわかみ・てつよし)さんも被害者遺族の一人です。

2014年、中野市の県道で危険ドラッグを吸った当時19歳の少年の車が反対車線に進入。
衝突された車に乗っていた川上さんの息子の育也(いくや)さんが亡くなりました。
川上さんたちは、家族を失った苦しみを少しでも癒すため、他の被害者にもグループを活用してほしいと話します。

■川上哲義(かわかみ・てつよし)さん
「周りにお話ができない、自分が思っていることを伝えられないという方も多くいると思う。自分の思っていることを言っていただければそれで前を向く力になれば」
■大塚清美代表
「『この先、生きていけるのか』というところから遺族は入ります。自分より早くにそういった経験をしている遺族がなんとか耐えて前を向いて歩いている様子から勇気をもらえる」
グループは、3か月に1回のペースで悩みを話したり、情報を交換したりする集会を計画。

次回の集会は7月中旬を予定していて、参加を希望する人はNPO法人長野犯罪被害者支援センターに連絡してほしいとしています。














