人手不足が課題となっている介護の現場では、職場の人間関係で離職するケースが多いということです。こうした中、仙台市と介護の関係団体が現場で働く人たちの悩みに答える電話相談窓口を開設しました。

仙台市若林区にある特別養護老人ホーム「萩の風(はぎのかぜ)キャンパス」ではおよそ70人の介護スタッフが24時間態勢で働いています。

萩の風キャンパス 上野稚那都さん:
「パートナーの生活を整えるためにはどうしたらいいのかっていうのを同期や先輩と話したりしてパートナーのやりたいことを実現できた時はやりがいを感じる」

萩の風キャンパス 上野稚那都さん

平均年齢32歳と若いスタッフが多いこの施設では同年代の人が多く悩みなどを気軽に相談し合える環境だといいます。

萩の風キャンパス 勝美優さん:
「私の職場は結構歳が近いのですぐ上の先輩とかに相談して私はこういう時こうしてたよとかアドバイスをもらったりします」

今年度の県内の介護職員はおよそ3万6700人ですが、必要な人数に対し2200人ほどが不足しているということです。介護労働安定センターによりますと県内の介護スタッフの離職率は2021年度に126の施設で調査したところ13.7%となりました。1年間で100人のうち14人近くが退職する計算です。スタッフが長時間同じ空間で過ごす介護業界では人間関係で離職するケースが多いということです。

萩の風キャンパス 高橋彩香さん:
「1人の利用者に対してケアするにもスタッフ間のコミュニケーションが大事だから相談できないとか会話がしにくい環境では働きにくいと思う」

萩の風キャンパス 高橋彩香さん

こうした中、介護の現場で働く人たちの悩みに答えようと仙台市と介護団体がきょう電話相談窓口開設しました。

「ダテケアお気軽電話相談窓口」は来年2月まで月1回、相談窓口を開設し実務経験豊富な介護職のスタッフが様々な悩みにこたえます。昨年度に開設した際は、介護施設で働く女性から「人間関係で悩んでいる」といった相談が寄せられたということです。

介護人材確保取組み実行委員会 日下順也委員長:
「介護の現場で働く方々が気軽に相談できる窓口を設置したいと思っております。ぜひ悩みがある方聞いてみたいことがある方は気軽に電話をいただければ」

介護人材確保取組み実行委員会 日下順也委員長

電話相談窓口は080―1802―1736で22日午後8時まで開設されています。来年2月まで毎月第4木曜日の午後4時から8時まで開設されます。