プール授業も中止に バス運転手不足が深刻

函館市では4年ぶりに再会される予定だった小学校のプールの授業が、バスの運転手不足を理由に全ての学校で中止となりました。函館市内ではプールのない小学校の児童はバスでプールのある小学校に行って、授業を受けていました。
しかし、コロナ禍でバスの運転手が減っていたところに、クルーズ船の寄港が過去最多となるなど観光需要が急増。必要なドライバーの数が確保できなかったのです。
函館市民(小学1年生)
「んー、かなしい…」
バスの運転手不足をどう解決していくのか?
一部運休となった「レインボーかつしか」を運行している会社では、人材確保のため新たな取り組みを始めています。
バス運転手不足どう解決? カギは新卒と女性
バスの点検をする日暮さん。都内で浅草などを循環するバスを運転しています。
日立自動車交通バス運転手 日暮豊さん(24)
「大型2種免許という、免許の中では最高峰のものを持っているので、少しのトラブルも許されないという風に思って、今仕事をしています」
路線バスを運行するのには大型2種免許が必要です。入社3年目の日暮さんですが、実は入社時にはその免許を持っていませんでした。
バス運転手 日暮豊さん
「もともと将来の夢で、電車の運転手になりたかった。バス業界に入るつもりはなかったが、『(大型二種免許を)急に用意をしろ、取って来い』と言われるよりも、会社で(免許取得費用を)補助してもらえるのは非常にありがたい」
この会社では40万円以上かかる大型2種免許の取得費用を全て会社が負担しています。

これまで運転手は中途採用で免許を持っている人などを採用していましたが、今は新卒を採用し、運転手として育てているといいます。
日立自動車交通 総務人事部 鈴木祐美係長
「新卒の若い力が必要になっている。若い世代が免許を取らない。免許を取るには費用もかかる。それくらいしないと求職者は集まって来ないかなという現状」

さらに女性運転手の確保も積極的に行っています。女性が働きやすいシフトも組んでいるといいます。
全国で深刻な問題となっているバスの運転手不足。背景には、あの「2024年問題」も関係しているのです。