4年前の台風19号災害の経験を踏まえ、長野市で大型ドローンによる物資の運搬実験が行われました。

6つのプロペラを回転させながら上空に飛び立つドローンが吊り上げるのは、重さ20キロの蓄電池など、災害用の救援物資です。


長野市長沼の千曲川河川敷で行われたのは、奉仕団体=日本ライオンズが市に寄贈する大型ドローンの飛行実験。
4年前の台風19号災害では、浸水被害を受けた避難所に物資を届ける際、道路が寸断されて運搬に時間がかかったことから、日本ライオンズが東京の企業に依頼し、この大型ドローンを作りました。

開発費はおよそ1700万円。
バッテリーなど20キロまでの重い物資を運べるほか、防水で、風速15メートルまで耐えられる強靭さを持ちます。
さらにもう一つ、日本初のある技術が…。
(中村育子記者)
「いま災害用の物資をつんだドローンが自動で着陸し、自動で荷下ろしを行おうとしています」

このドローンは完全自動運航で、1キロほど離れた管理拠点でルートを設定し、自動で荷物をおろすようコンピューター制御しています。
高い操縦技術がなくても、簡単に扱えるよう開発されたもので、業者によりますと、自動の荷下ろし技術は日本初だということです。
(日本ライオンズ仁科良三(にしなりょうぞう)理事)
「やっぱりスピード感ですね。災害が起きたらいち早く現状を把握できる、そして物資を運び込めるということ。ドローンを使って、時間との戦いの中で活躍できるのではないか」

長野市は、今後、ドローンを災害時に役立てたいとしています。














