海底に沈んだ生物の死がいを覆ってできる丸い岩、コンクリーションが、宮崎県延岡市内で複数見つかりました。

これは、延岡市出身で、コンクリーション研究の第一人者、名古屋大学博物館館長の吉田英一教授らの調査で見つかったものです。

コンクリーションとは、生物の死がいから出る炭素と海水に溶け込んでいるカルシウムが反応してできる丸い岩。

今回の調査では、延岡市の浦城から須美江にかけての4か所から、およそ4500万年前のコンクリーションが少なくとも20個以上確認されました。

コンクリーションは、生物の活動痕跡が地中に残った「生痕化石」と共に見つかっていて、両方がセットで確認されるのは、県内では初めて、国内外でも珍しいということです。

(名古屋大学博物館館長 吉田英一教授)「県内でも最も古いコンクリーションの1つだということが今回確認できたので、そういう意味でも非常に研究上も価値があるかなというふうには思います」

吉田教授によりますと、コンクリーションは強度が高く、その研究が民間企業とともに進められていて、今後、地下のコンクリート構造物の劣化防止や放射性廃棄物の地下処理への応用が期待されているということです。