今の時季大切なのは水害への備えです。水害から障害のある人の命を守ろうという訓練が岡山市中区で行われました。

(訓練)「避難をする時に支援をしてもらえるかなと思って連絡しました」

「失礼します、池田です」

訓練は、全国で訪問介護事業に取り組む岡山県井原市の企業が、生まれつき弱視の視覚障害の女性らの避難を地域住民も一緒になって行えるようにと企画したものです。

線状降水帯が発生し、警戒レベル3の高齢者等避難が発表されたという想定で行われ、障害者の家族3人を地元住民で支援します。

(訓練)「左に曲がります」

自宅から最も近い避難場所まで、住民同士で障害者の避難支援を行う「共助」を学ぶことで大雨による水害にも対応できるようにします。

(先天性緑内障の水島恵さん)「やはり地域の方に助けていただくことが多いので、声をかけてもらえただけでも安心感があります」

(介護福祉士 土屋岡田千秋CMO)「みんなで『誰ひとり取り残さない』、インクルーシブ防災に役立てようという啓発活動にしていきたい」

訓練を企画した企業では、今後も障害者の命を守るため、各地で活動を続けるということです。
(スタジオ)

5年前の西日本豪雨では、倉敷市真備地区で12人の障害者が亡くなりました。今回訓練を企画した企業によりますと、知的障害のある人が避難方法が分からず自宅の押し入れで亡くなるケースもあったといいます。

大雨なども激甚化していますし、住民同士で避難を促すという意識を持つことも大事です。