「ダンスのまち山元」へ
佐藤喬太さん(33)です。佐藤さんが担当するのはヒップホップダンス。幼稚園児から80代までと幅広い年齢層に教えています。

佐藤喬太さん:
「僕自身がダンスを始めたのも震災後で、1日であそこまでガラッと、景色も何もかも変わってしまう経験をしてしまったので、小さい頃からやりたいと思っていたことをひとつでもやりたいなと思って。ひとりでも始められるのがダンスだった」
上野さんに声をかけられ、山元町でダンスを教えるようになった佐藤さん。山元町で震災を経験していない自分が、この場所でダンスを教えることに、はじめは少し戸惑いも感じたそうですが、レッスンを続ける中で、心境に変化があったと言います。
佐藤喬太さん:
「最初はちょっと気にしたんですけど、言葉づかいなど。ただ、僕にできることが、楽しくみんなで一緒にダンスをすることだったので、結果としてメンバーも仲間も笑顔も増えてきたので、一回元気がなくなってしまった町を、もう一回笑顔にするきっかけになればいいのかなと感じています、微力ながら」
「Smile for YAMAMOTO」が町で活動を始めて11年。今では町内のイベントにも出演するなど多くの町民に取り組みが知られています。

佐藤さん:
「山元町内だけでも150人くらいの人がダンスに関わってくれていて、ダンスのまち山元と言われるような規模まで、認知と仲間を増やしていければいいなと思います」
「ダンスのまち山元」、その輪は佐藤さんたちの活動によって着実に広がっています。
参加者:
「きっかけは、ここをうろうろしていて何か始まったんで見ていた。声をかけたら飛び入りで入っていいよっていって」
「ヒップホップを60過ぎてやれると思っていなかったから、もう嬉しくて嬉しくて」
「みんなでやって、出来たねってなった時に楽しいと思います」
被災地、山元町から、元気と笑顔を発信する「Smile for YAMAMOTO」。その挑戦は続きます。
佐藤喬太さん:
「踊れる限り、みんなと一緒に踊りたいなって思います。それが次の世代にどんどん繋がって連鎖していくのは、僕の中ではゴールなのかなと」

上野恊子さん:
「ゴールはあるようで無いので、まだまだ頑張っていきたいと思います」

レッスンに参加している方々の年齢を問わずダンスを楽しみ、笑顔が広がっていく様子が印象的でした。「ダンスのまち山元」として、これからも笑顔と元気を全国に向けて発信し続けてほしいと思います。














