東日本大震災後、被災地の宮城県山元町でダンスを教え、まちを盛り上げようと取り組むダンスインストラクターがいます。なぜ、被災地でダンスを教え続けるのか、その思いに迫りました。

上野さんが山元町でチアを教える理由とは

「Smile for YAMAMOTO」の代表・上野協子さん(55)です。

元々、仙台市内で活動していた上野さん。東日本大震災発生後の2012年からは被災地の子どもたちにレッスンしています。

上野恊子さん:
「震災後に被災地の子どもたちを元気にしようという思いから、いろんな被災地で、東松島や石巻、この山元町や亘理町でも(レッスンを)始めました」

上野恊子さん

このレッスンは、チアダンスを教える生徒の中に、震災で被災した子どもたちがいたことがきっかけでした。

上野恊子さん:
「おうちを流されてしまった4人の子どもが(生徒に)いるんですけど、その子たちの震災に対する思いや行動など、その子たちが頑張っている姿を見て、私も何かしなきゃいけないと思いました」

上野さんは、月に5日、およそ1時間かけて自宅がある仙台市から山元町に通っています。

車で移動する上野さん:
「運転が好きなので、全然大変だと思ったことはないです。こういう運転している時間にリフレッシュができるし、子どもたちと会って、さらにリフレッシュできるので」

上野さんは山元町内の2カ所で幼稚園児や小学生を対象にチアダンスを教えています。

参加者の小学生:
「みんなと一緒に楽しく、本番に近づけるように頑張っています」

上野さんには、もうひとつ、山元町で教え続けたい理由があります。