生活費が“世界一”高い都市のニューヨーク。日本との物価の差はどのぐらいあるのでしょうか?マンハッタンにあるスーパーマーケット「ゼイバーズ」で買い物すると、レタス1個550円など、ニューヨークの物価事情が見えてきました。

生活費“世界一” NYの暮らしは

小川彩佳キャスター:
経済ジャーナリストの後藤達也さんと日本とアメリカの経済についてお伝えしていきます。後藤さんは2019年から2年半、日経新聞のニューヨーク特派員でした。

ある調査によりますと、ニューヨークは生活費がシンガポールと並んで世界一高い都市となっているんです。物価は当時も高かったですか?

経済ジャーナリスト 後藤達也さん:
2、3年前にはなるんですけど、例えば外食とか家賃、マンハッタンで言うと、東京の都心と比べても2倍とか場合によって3倍ぐらいはしてた感じですね。この1年でさらにインフレは進んでますし、円安も進んでますよね。ですので、日本人が旅行する、駐在するとなった場合、円で考えるともっと上がってるっていうことになるので、かなり負担は大きいかと思います。

小川キャスター:
では、今の物価の感覚はどうなっているのか、ニューヨークで家族4人で暮らしている藤森さんに伝えてもらいます。

藤森祥平記者:
「ゼイバーズ」というニューヨークの老舗スーパーからお伝えします。1934年にオープンした家族3代で経営している有名な店ですね。どちらかというと高級なんですが、飛び抜けて高いというわけでもありません。

それでは店内を見ていきます。

まず…
「卵」の価格帯は5ドルから11ドル台。
「ヨーグルト」は大容量で6ドル98セント。
家族4人で食べると結構あっという間になくなっちゃうんですよ。

NYの最低賃金は15ドルで、日本円で2100円。今年の州議会で3年後には最低賃金は17ドル、日本円で2400円弱になる予定です。それでも、とてもじゃないけど暮らせないという声が強いんです。理由は、ニューヨークの家賃です。2021年の秋、コロナが明けてからずっと上がり続けてます。2022年の春先から平均家賃がニューヨークの過去最高を更新し続けています。前の年の同じ時期に比べて30%上昇をずっと続けていたりしてます。今でも2%とか3%とか上昇し続けるんです。その中で平均賃金が多少上がるのは当然です。

後藤さん:
賃金が上がってるからこそ、外食の値段とかがすごく上がってるっていう循環も。実際に20ドル、30ドルのところも増えてきてると思いますけれどもね。