新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行して1か月、子どもの風邪などの感染症が急増していることがわかりました。夏風邪の一種であるヘルパンギーナは静岡県内では20倍越え。感染対策の徹底で免疫の低下などが影響しているとみられています。
静岡市駿河区の小児科の病院です。病院を訪れたある家族は、2歳と3歳の姉妹そろって発熱などの症状が出ました。
<母親>
「保育園で流行ってますね」
2歳の女の子は39℃の高熱が出ました。
<診察の様子>
「ヘルパンギーナありますよ」
夏風邪の一種で子どもに蔓延しやすい「ヘルパンギーナ」と診断されました。この病院ではここ2週間で子どもの風邪など感染症で受診する患者が1.5倍ほどに増えてきたといいます。
<キッズクリニックさの 佐野正院長>
「ウイルス同士の干渉があって急に今コロナが減った分、いろんなウイルスが百花繚乱、一気に吹き上がっている」
行動制限などが緩和された新型コロナの5類移行から1か月。街中ではマスクを着けていない人も増えてきました。
<街の人>
「暑くなってきて(マスクは)ちょっと苦しい」
「前は地元で遊んでいたけど、今は遠出とかしますね」
感染対策を徹底していたときからの反動か、いま、新型コロナ以外の感染症が拡大しつつあります。
主な感染症の静岡県内の状況をみると、新型コロナは緩やかに上昇しています。それ以上の速さで、感染が広がっているのが子どもたちがかかりやすいRSウイルスと夏風邪の一種であるヘルパンギーナです。5類移行前と比べて、定点あたりの患者数はRSウイルスは2.6倍、ヘルパンギーナは20倍以上に増加しています。コロナ禍で対策が徹底されて他の感染症の流行が抑えられていた分、免疫が低下していた子どもたちに広がりを見せているのです。
<キッズクリニックさの 佐野正院長>
「免疫が減ってしまったから、かかる頻度が増えているというのもあると思いますが、目に見えて多いのは交流の問題とマスクの問題。接触が増えて移りやすくなっているんじゃないかな」
子どもは乳幼児期に様々な感染症にかかって免疫をつけるため、過度に恐れる必要はないといいますが、感染拡大の動向には注意が必要です。
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