アパートやマンションなど投資用不動産の不正融資問題を巡り、静岡県沼津市に本店を置くスルガ銀行は12月15日、裁判所の調停勧告に基づき解決を目指すと発表しました。

スルガ銀行は、アパートやマンションの投資用不動産を対象にした融資で審査を通りやすくするために書類を改ざんしていたなどの不正行為が明らかになり、この被害を受けたとする顧客側との間で解決に向けた交渉を続けてきました。

この問題を巡り、裁判所は2025年10月21日付でスルガ銀行の不法行為が成立する可能性がある194の物件について、銀行側が総額121億円の解決金を支払うなどとする調停勧告を示していました。

スルガ銀行と顧客側の弁護団は、双方ともこの調停勧告を受け入れるとして、12月15日、共同声明を発表しました。

今回の調停勧告では、解決金の対象にならない410の物件が残される形ですが、スルガ銀行は個別の事情に寄り添った返済プランを提示していく考えを示しています。