今回の起訴、今後の選挙戦にどのような影響があるのでしょうか?

トランプ氏は、自分は政権の不当な捜査による被害者だとの印象づけを狙っていて、今回の事態をむしろ支持固めにつなげたい考えです。

支持者にはメールなどで「私は絶対に大統領選挙から降りることはしない」と強調し、ここぞとばかりに献金を呼びかけています。

共和党内の最大のライバル、フロリダ州のデサンティス知事は「捜査機関を武器にするのは自由社会に対する脅威だ」として、現時点ではバイデン政権に矛先を向けています。

そして注目されるのが、同じく自身の機密文書の持ち出し問題で捜査が進められているバイデン大統領です。バイデン氏は捜査に全面的に協力することでトランプ氏との違いを強調しています。

バイデン氏が起訴される可能性は高くないとみられていますが、仮にバイデン氏が起訴を免れれば、なぜ扱いが違うのだ、という批判、つまりはトランプ氏への追い風につながる可能性もあります。

選挙まで1年5か月というこのタイミングで、捜査当局が大きな動きに踏み切ったことが、最終的に誰に追い風をもたらすのか。まだまだ長い選挙戦ですので、予断は許さない状況です。