ネット上で物を売り買いできる、通称=フリマサービス。

大町市が県内の自治体として初めて、メルカリで独自のショップを開設しました。

その目的とメリットとは?

年季の入った「オルガン」や「木琴」、それに「紙芝居」まで。

これらは、フリマサービス「メルカリ」に出品されているものです。

出品者は…大町市です。

大町市の旧かえで保育園。

2018年に休園となり、園内には備品の多くが残されたままになっていました。

「捨てるのはもったいないし、コストもかかる…」そう考えた市の職員がフリマサービスへの出品を思いついたといいます。

■大町市役所 山岸広典(やまぎしひろのり)さん
「大町市は令和2年に長野県内自治体初のSDGS未来都市に指定を受けて、その延長線で(フリマサービス出品に)手を上げさせていただきました」

県内の行政では初めてメルカリの法人向けサービスにショップを開設。

狙いは「ごみの削減」と「物の再利用」で、市はSDGSの取り組みを広げたいとしています。

今、出品している11品はすべて休園した保育園で使われていたものです。

■大町市役所 山岸広典さん
「こちらは木琴ですね」                                               「音階が(文字で)ふってあるとかかわいらしいなと思う部分もありますね」

今後出品を考えているものの中には年代物の貴重な品も…。

■大町市役所 山岸広典さん
「こちらは昭和35年に購入したアコーディオンですね。年代を感じる音といいますか、昔懐かしいと思っていただける年代の方に見ていただいて、興味を持っていただけるとうれしい」

保育園ならではのこんなものまで。

■大町市役所 山岸広典さん
「『横断中』の旗ですね」                                        「普段買えないものを集めている方にとっては面白い商品なのかな」

こちらは正月行事で使われていたと思われる餅つきの杵と臼。

地域のイベントごとで使ってほしいと出品を計画中です。

■大町市役所 山岸広典さん
「不用品として廃棄するよりも少しでも買っていただける方がいれば、その方の手に渡って生まれ変わってもらうとうれしいかなと思います」

売る人と買う人もウィンウィンに…大町市では今後、出品数を順次増やしていきたいとしています。