傘だけじゃない!すべての持ち物にも役立つシンプルな対策

<対策その1:体から離さない>

「1番の対策だと思います。私はよっぽど風の強い日以外は折りたたみ傘しか持っていかない。電車に乗ったり室内に入ったりしたら畳んでカバンに入れる。そうしたら折りたたみ傘はほとんど忘れなくなりました」

簡単にできそうな対策である。
両手が塞がってしまう場合、電車に座っている時は脚の間に挟むことも対策の一つだ。

<対策その2:高い傘を買う>

「大切なものは忘れない。自分にとってどうでもいいと思っているものよりは忘れにくい。ビニール傘よりはずっと忘れないと思います」

万が一、高い傘を買ったにもかかわらず忘れてしまった時のために、シールなどの目印を付けておくのがいいという。問い合わせる際に、デザインや色を伝えるのに加えて「こんなシールが貼ってあります」と伝えると、スムーズに見つかり、回収しやすくなる。特に名札は有効で、ペットの名前でもあだ名でもいいので付けておくといいそうだ。

<対策その3:時間的余裕を作る>

「電車を降りる直前まで何かやっているのはやめた方がよくて、一駅手前でスマホをカバンにしまって、とにかく降りる支度をしなさいってことです」

電車では、ほとんどの人がスマホでゲームをしたり、降りる直前まで動画を見たりしている。これも忘れ物に繋がる一つの要因だ。一駅手前で降りる支度をすることで、「傘を持って降りる」という“予定”を思い出す余裕が出てくる。

スタッフルームの傘入れに溜まっていく傘 置き傘か“置き忘れ”か…

ーーでは、会社や飲食店での対策は?

<対策その4:必ず目のつくところに付箋>

「自分がオフィスを出る時に最後に目のつくところ、例えばカバンに付箋を貼る」

少々面倒だが、カバンに貼れば間違いないし、パソコンに貼っておいても良さそうだ。
目のつくところに付箋を貼ることで、「傘を持って帰る」という“予定”を思い出すきっかけを作ってくれる。

ーーでも、飲食店で付箋を貼るわけにはいかないですよね?

「付箋の代わりに、他の人の記憶を利用するというずるいやり方もあります」

これは一緒にいる人に「傘忘れっぽいから言ってね」と、その“記憶”を共有することだ。「忘れないように後で言ってね」と言うことで、一方が忘れても、もう一方が思い出してカバーできるし、人に伝えたことで自分も忘れにくくなる。

対策の3・4は傘だけでなく、他の持ち物でも有効な方法だ。

電車に乗っている時も、飲食店でも、常に傘のことを意識しているわけにはいかない。だからこそ、忘れ物をしやすいということを認識し、確認を怠らないことはやはり必要なことだろう。今年はお気に入りの傘1本で梅雨を乗り切りたいと思う。

※1 警視庁遺失物取扱状況(令和4年中) 拾得届および遺失物届の受理状況より