根っこは収穫までに4年間…

2020年度、国内で生薬として使われたシャクヤク1712トンのうち、98%が中国産。年間600万本出荷されている「薬用養命酒」も、原料のシャクヤクのほとんどを輸入に頼っていて、自社栽培以外の国産は富山県産が初めてです。

養命酒製造 駒ヶ根工場 唐沢昌宏次長:
「一個人で製造しても加工までするのは非常に労力かかります。県がバックアップしているっていうのは継続ということに期待ができるのが安心材料になりますね」

原料の安定供給を目指す漢方薬メーカーのニーズは高いということで、県は今後、増産を目指したいとしています。

県内で「春の粧」を栽培するのは、10戸の生産者で7000平方メートルあまり。こちら、富山市平岡の増山義勝さんの畑では「春の粧」が立派に育っています。

増山義勝さん:
「これ今年の10月ごろ収穫するがですちゃ」

根っこは収穫までに4年間かかります。
今回、初出荷の「春の粧」を育てた生産者もー。

奥村輝昭さん:
「いうなりゃ、4年前に植えたけど、5年後にならんと金にならんわけよ。肥料代もいるしね。そのへんもよく県には考えてもらわないと」

一方、利点としてあげたのは、イノシシなどの鳥獣被害の少ないことと、農業の経験が浅い人でも取り組みやすいこと。

奥村輝昭さん:
「全然やったことない人でもマニュアルどおりにできるんよ。栽培しやすい」

増山義勝さん:
「養命酒に採用されたことで、どんどんやってくれる農家が増えればいいかもしれんちゃね」