ウクライナ南部のダムが破壊されたことをめぐって、ロシアとウクライナ双方が相手側の攻撃によるものだと主張しています。専門家の分析を交えて解説します。

原発に冷却水供給のダム破壊 専門家「ロシア側が焦って爆破の可能性」

南波雅俊キャスター:
ウクライナ南部・へルソン州のカホフカ水力発電所のダム破壊について解説していきます。

このダムは…
▼ウクライナ →ザポリージャ原発に冷却水を供給
▼ロシア →一方的に併合したクリミア半島へ水を供給
といった役割があります。

防衛省防衛研究所の高橋杉雄氏によりますと「ロシア、ウクライナ双方にとって重要視していた場所」だといいます。

現状どちらが破壊したのかというのは分かっていませんが、高橋氏はこのようにみています。

防衛省防衛研究所 高橋杉雄氏
ロシアが爆破した可能性が高い。ウクライナ軍の反転攻勢が始まったとロシア側がみて、焦って爆破させたのではないか」

さらに高橋氏は、どちらにとっても大事な場所とはいえ、ザポリージャ原発に冷却水を供給しているダムを爆破することで、ウクライナ側にプレッシャーをかけていく威嚇をしていくという部分が、ロシアにとってメリットがあるのではないかとみています。